Google口コミの削除方法|消せる口コミと報告の手順

この記事のまとめ(先に結論)
- お店のオーナーは、他人が書いたGoogleの口コミを自分で削除できません。できるのは、Googleに報告して削除をリクエストすることです。
- 削除されるのはGoogleのポリシーに違反している口コミだけです。Googleは「内容に不満がある、気に入らないという理由だけで」報告しないよう求めています。低評価や厳しい感想は、それだけでは消えません。
- 報告はビジネスプロフィールかクチコミ管理ツールから行います。審査で違反なしとされても、1回だけ再審査を請求できます(選べるのは10件まで)。
- 「消してほしければお金を払え」という恐喝には応じず、証拠を集めてGoogleの専用フォームで報告します。名誉毀損などの法的な対応が必要なら、弁護士に相談します。
- 弁護士でない業者に報酬を払って削除の交渉を任せると、弁護士法72条に触れるおそれがあります。消せない口コミには、丁寧な返信と、口コミを全員に同じようにお願いすることで向き合います。
Googleの口コミ削除とは、Googleマップやビジネスプロフィールに載った口コミを、Googleの審査によって非表示にしてもらうことです。お店のオーナーが自分の判断で消せるものではなく、Googleのポリシーに違反しているかどうかで決まります。
ひどい口コミが付くと、すぐにでも消したくなります。ただ、削除の仕組みを知らずに動くと、報告が通らずに時間だけが過ぎたり、業者に頼んで別のトラブルを抱えたりします。この記事では、Googleのヘルプとポリシーの原文、法律の条文をもとに、削除される口コミの条件、報告の手順、削除されないときの選択肢を順に説明します。
お店のオーナーは、口コミを自分で消せる?
消せません。オーナーにできるのは、Googleに報告して削除をリクエストすることだけです。削除するかどうかはGoogleが審査して決めます。
消せるのはGoogleだけ
Googleマップのヘルプには「不適切なクチコミを残したユーザーに連絡したり、他のユーザーのクチコミを直接削除したりすることはできません。代わりに、クチコミを報告して Google に削除をリクエストできます」とあります(出典: Google マップ ヘルプ「Google マップでクチコミと評価を追加、編集、削除する」)。ビジネスプロフィールのオーナーであっても、この点は同じです。
削除されるのはポリシー違反だけ
Googleのビジネスプロフィールのヘルプは、「どのクチコミでも報告できますが、削除の対象となるのは Google のポリシーに違反しているクチコミのみです」と明記しています。続けて「内容に不満がある、気に入らないという理由だけで、クチコミを報告することはしないでください。Google は、事業者とユーザー間の紛争には関与しません」とも書いています(出典: Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ビジネス プロフィール上の不適切なクチコミを報告する」)。
つまり、星1でも、厳しい言葉でも、実際の体験にもとづき、ほかのポリシーにも違反しない感想であれば残ります。削除を考える前に、その口コミがどのポリシーに違反しているのかを言えるかどうかを確かめてください。
自分が書いた口コミなら、投稿した本人が消せる
自分で書いた口コミは、投稿したアカウントから編集・削除できます。パソコンのGoogleマップでメニューを開き、[自分の投稿]→[クチコミ]の順に進み、該当の口コミの横にあるその他アイコンから[クチコミを削除]を選びます(出典: 同ヘルプ)。お店の側から、投稿者に削除を強く求めたり、見返りを約束したりするのは禁止です。この点は後で説明します。
削除されやすい口コミ・されにくい口コミ
削除の対象になるのは、実体験にもとづかない投稿、利害関係者の投稿、関係のない内容、差別的な表現、個人情報などです。単に評価が低い口コミは対象になりません。
| ポリシーの項目 | ポリシーの内容(要約) | 口コミの例 |
|---|---|---|
| 虚偽のエンゲージメント | お店や場所での実体験にもとづかない投稿、対価を受け取った投稿、1人が複数アカウントで投稿したもの | 同じような文面の低評価が、別々のアカウントから短期間に集中する |
| 利益相反 | 現在・過去の雇用関係、競合他社、家族関係などにもとづく投稿 | 元従業員や競合店の関係者による投稿 |
| 関連性のないコンテンツ | その場所での体験と関係のない、一般的・政治的・社会的な論評など | お店と関係のない社会問題への意見 |
| 宣伝と勧誘 | 宣伝や勧誘を目的とした投稿 | 他店や別サービスへの誘導 |
| 冒とく的な表現 | 冒とく的・わいせつな表現で他人を不快にさせる投稿 | スタッフへの罵倒 |
| ヘイトスピーチ | 人種・国籍・性別などの特性にもとづく差別的な投稿 | スタッフの国籍を理由にした中傷 |
| 個人情報 | 本人の同意のない氏名・写真などの掲載(屋号に含まれる名前や、その名前で開業している専門職などは例外あり) | スタッフのフルネームや顔写真をさらす投稿 |
削除の対象になりやすいもの
ポリシーの「虚偽のエンゲージメント」には、「実体験に基づいていないコンテンツ」や「直接的な金銭または現物が対価として支払われたクチコミまたは評価」、「1 人のユーザーによって、またはそのユーザーの依頼により、複数のアカウントから投稿されたコンテンツ」が挙げられています(出典: 同ポリシー)。短期間に同じような低評価が続いた、同じ人が別の名前で書いているように見える、という場合は、この項目で報告します。
低評価や不満だけでは削除されない
「料理がぬるかった」「待たされた」「接客が冷たかった」は、たとえ事実と少し違うと感じても、来店した人の感想です。Googleは「否定的なクチコミは改善できる側面を示している場合があり、必ずしもサービスの質の低さを示しているとは限りません」と書いています(出典: Google ビジネス プロフィール ヘルプ)。こうした口コミは、削除より返信で向き合うほうが現実的です。
元従業員や競合の投稿は「利益相反」
ポリシーは、利益相反として「現在または過去の雇用関係、契約関係や顧問関係」や「業界の競合他社、家族関係など」を挙げています。辞めた従業員や近くの同業者が書いたと分かる口コミは、この項目で報告できます。ただし「分かる」根拠が要ります。名前や書かれた内容から、そう判断した理由を説明できるようにしておきます。
口コミの削除を依頼する手順
オーナーは、ビジネスプロフィールか、クチコミ管理ツールのどちらかから報告します。クチコミ管理ツールでは、報告の状況の確認と再審査の請求もできます。
ビジネスプロフィールから報告する
クチコミ管理ツールで報告と状況の確認をする
Googleには、報告と審査の状況をまとめて扱う「クチコミ管理ツール」があります。ツールを開き、ビジネスプロフィールに関連付けられたメールアドレスで[確認]し、お店を選んで[新しいクチコミの削除をリクエストする]から報告します(出典: 同ヘルプ)。報告した口コミの状況は、次の3つで表示されます。
| 表示 | 意味 | 次にできること |
|---|---|---|
| 判定待ち | 報告されたが、まだ審査されていない | 待つ |
| 審査完了 – ポリシー違反なし | 審査の結果、違反が見つからなかった | 1回限りの再審査請求 |
| エスカレーション済み | 再審査請求を受け付けた。審査後に公開が続く場合も、この表示のまま | 結果はメールで確かめる |
審査結果に納得できないときは?
「ポリシー違反なし」と判断された口コミには、1回だけ再審査を請求できます。クチコミ管理ツールで[報告したクチコミのステータスと再審査請求の方法を確認したい]を選び、[条件を満たしているクチコミに対して再審査を請求]から対象を選びます。Googleのヘルプでは「選択できるクチコミは 10 件までです」とされています。結果はメールで届き、違反していれば削除、違反していなければ公開されたままになります(出典: 同ヘルプ)。
1回きりなので、出す前に理由を整理します。どのポリシーのどの項目に当たるのか、なぜそう判断したのか(同じ文面が別のアカウントからも投稿されている、競合店の関係者だと分かる、など)を、短く具体的に書けるようにしておきます。来店の記録が見つからないだけでは、実体験がないことの証明にはならない点に注意してください。
オーナーでなくてもGoogleマップから報告できる
報告はオーナー以外でもできます。パソコンのGoogleマップで口コミの横にあるその他アイコンから[不適切なコンテンツとして報告]を選び、理由を選びます(出典: Google マップ ヘルプ)。オーナー確認がまだ済んでいない場合も、この方法なら報告できます。
報告の前に、証拠を残しておく
報告する前に、口コミの画面をスクリーンショットで保存し、口コミへのリンクも控えておきます。口コミは投稿者が書き換えることがあり、あとで弁護士や警察に相談するときにも、元の文面と日付が必要になるからです。口コミへのリンクは、Googleマップで口コミの横のその他アイコンから[クチコミを共有]を選ぶと取得できます。
「消してほしければ払え」と言われたら?
低評価の口コミを急に増やし、削除と引き換えにお金を求める恐喝詐欺があります。お金を払わず、やり取りもせず、証拠を集めてGoogleの専用フォームで報告します。
お金を払わない・やり取りしない
Googleのヘルプは、この手口を「Google ビジネス プロフィールに 1 つ星や 2 つ星のクチコミが急増し、その後、低評価のクチコミの削除と引き換えに金銭、商品、サービスの提供を要求する」ものと説明しています。そのうえで「悪意のあるユーザーとやり取りしたり、そのようなユーザーに金銭を支払ったりしないでください。こうした対応はさらなる要求につながる場合があるだけでなく、クチコミの削除も保証されません」と注意しています(出典: Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ビジネス プロフィールでの否定的なクチコミによる恐喝詐欺を報告する」)。
証拠を集めて専用フォームで報告する
同じヘルプは、次のものを集めて、販売者に対する恐喝の報告フォームから送るよう案内しています。要求してきたメールやチャットのスクリーンショット(日時と送信者が分かるもの)、不審な口コミへのリンク、相手の名前・メールアドレス・電話番号、低評価が急に増えたことに気づいた日時などです。被害の金額や脅しの内容によっては、警察への相談も考えてください。
Googleが削除しないときの選択肢は?
Googleの審査で削除されなくても、投稿が名誉毀損や侮辱にあたる場合は、法律にもとづく手続きをとれることがあります。判断は専門家に任せ、自分でできる準備をしておきます。
名誉毀損や侮辱にあたるか
刑法230条は「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する」と定めています。231条は「事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者」を罰する規定です(出典: e-Gov法令検索「刑法」)。民法709条は、故意または過失で他人の権利を侵害した者に損害賠償の責任を負わせています(出典: e-Gov法令検索「民法」)。
ただし、口コミが実際にこれらにあたるかは、内容や書かれ方、公益性などを踏まえた個別の判断になります。「厳しいことを書かれた」だけでは足りないことがほとんどです。
裁判所の手続きは、削除と投稿者の特定で別になる
投稿者を特定するための手続きとして、情報流通プラットフォーム対処法(旧プロバイダ責任制限法)にもとづく発信者情報開示命令があります。東京地方裁判所の案内では、この手続きでは「投稿記事の削除を求めることはできません。投稿記事の削除を求める場合には、保全命令の申立て等によることになります」とされています(出典: 東京地方裁判所「発信者情報開示命令申立て」)。同じ案内によると、申立ての手数料は1申立てにつき1,000円で、手続きの種類や相手の数に応じて必要になり、郵便料なども別にかかります。手続きの選び方や見込みは、弁護士に相談して決めます。
法的な理由でGoogleに削除を求める
ポリシー違反の報告とは別に、名誉毀損など法律上の権利を侵害している投稿は、Googleの法的な削除リクエストの窓口から報告できます(出典: Google「法的な理由でコンテンツを報告する」)。通常の報告で削除されなかった投稿でも、法的な問題があると考える場合はこちらを使います。
公的な相談窓口
個人の名誉やプライバシーが傷つけられた場合、法務局・地方法務局に相談できます。法務省は、法務局が削除依頼の方法を助言し、本人が依頼しても応じてもらえなかった場合などには、調査のうえでプロバイダ等に削除要請も行うと案内しています。電話は「みんなの人権110番」(0570-003-110)です(出典: 法務省「インターネット上で誹謗中傷を受けた場合,どうしたらいいの?」)。お店の経営者やスタッフ個人が名指しで中傷されている場合に、まず相談しやすい窓口です。
口コミ削除の代行業者に頼んでも大丈夫?
弁護士でない業者に報酬を払って、削除の交渉や手続きを任せると、弁護士法72条に触れるおそれがあります。Googleへの報告はオーナー自身でもできます。
弁護士でない業者の「削除代行」に気をつける
弁護士法72条は、弁護士でない者が「報酬を得る目的で」「一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない」と定めています。違反すると、77条で「二年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金」の対象になります(出典: e-Gov法令検索「弁護士法」)。
口コミの削除を、法的な権利の主張として相手方やGoogleと交渉する業務は、この「法律事務」にあたる可能性があります。業者が何をどこまでするのか、弁護士が関わっているのかを、契約の前に確かめてください。違法な依頼をした側もトラブルに巻き込まれます。
Googleへの報告は自分でできる
ポリシー違反の報告と再審査の請求は、ここまで説明したとおり、オーナーが自分でできます。費用もかかりません。報告の理由の整理や、ビジネスプロフィールの運用全体を手伝ってほしい場合は、MEO対策の会社や制作会社に相談できますが、「必ず消せます」と約束する業者には注意してください。削除するかどうかを決めるのはGoogleです。
消せない口コミとどう向き合う?
通常の報告で削除されない口コミは、投稿者が自分で消さない限り残ります。返信で事実と改善を示し、良い口コミが自然に集まる仕組みを作るほうが、長い目で見てお店の評価を守れます。
返信で、これから来る人に向けて説明する
悪い口コミへの返信を読むのは、書いた本人よりも、これからお店を選ぶ人です。非があれば謝り、ないことは「できること・できないこと」を落ち着いて説明します。返信の書き方と例文はGoogle口コミの返信方法で詳しく紹介しています。
口コミは来てくれた人全員に、同じようにお願いする
口コミの数が増えれば、1件の低評価が平均に与える影響は小さくなります。お会計のときやお礼のメールで、来てくれた人全員に同じようにお願いしましょう。Googleのヘルプには、口コミを依頼するためのリンクやQRコードを作る方法も載っています。
やってはいけない対処
- 特典と引き換えに、悪い口コミの削除や書き換えを頼む:Googleのポリシーは、「否定的なクチコミの修正または削除と引き換えに、インセンティブ(金銭的報酬、割引、無料の商品やサービスなど)を提供する行為」を禁止しています(出典: Google「禁止または制限されているコンテンツ」)。
- スタッフや知人に高評価を書いてもらう:利益相反・虚偽のエンゲージメントにあたります。事業者が依頼した投稿を広告と分からない形で出させると、2023年10月1日から景品表示法で規制されたステルスマーケティングに当たるおそれもあります(出典: 消費者庁「ステルスマーケティングは景品表示法違反となります」)。
- 良い評価をくれそうな人にだけ口コミを頼む:ポリシーは「肯定的なクチコミを選択的に募ったりする行為」を禁止しています。
- 返信で投稿者を特定したり、言い返したりする:口コミの印象より、返信の印象のほうが悪く残ります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 報告してから、どれくらいで結果が出ますか?
A. Googleのヘルプでは、クチコミの評価には通常数日かかるとされています。状況はクチコミ管理ツールで確認できます。違反なしと判断された場合は、1回だけ再審査を請求できます。
Q2. 星1だけで本文がない口コミは削除できますか?
A. 星だけの評価も、ポリシーに違反していなければ削除されません。同じ人が複数のアカウントで投稿している、関係者による投稿だと分かる、など具体的な違反の理由があるときだけ報告してください。
Q3. 口コミを書いた人に、直接削除をお願いしてもいいですか?
A. 返信の中で事情を説明し、改善したことを伝えるのはかまいません。ただし、割引や返金などと引き換えに削除や書き換えを頼むことは、Googleのポリシーで禁止されています。書き換えるかどうかは、投稿者の判断に任せてください。
Q4. 再審査でも削除されなかったら、もう打つ手はありませんか?
A. ポリシー違反の報告としては、それが結論です。投稿が名誉毀損やプライバシーの侵害にあたると考えられる場合は、Googleの法的な削除リクエストの窓口から報告したり、弁護士に相談して裁判所の手続きを検討したり、個人が中傷されている場合は法務局に相談したりできます。そこまでの内容でなければ、返信で向き合うのが現実的です。
Q5. 間違って削除された良い口コミは戻せますか?
A. Googleは、スパムの自動検出によって「正当なクチコミを削除してしまうこともあります」と認めており、その場合はサポートに問い合わせるよう案内しています(出典: Google ビジネス プロフィール ヘルプ)。戻るかどうかは審査次第です。
まとめ
Googleの口コミは、お店のオーナーが自分で消すことはできません。削除されるのはポリシーに違反している口コミだけで、低評価や不満の表明は対象外です。違反していると考える口コミは、ビジネスプロフィールかクチコミ管理ツールから報告し、結果に納得できなければ1回だけ再審査を請求できます。
恐喝には応じず、証拠を集めて専用フォームで報告します。名誉毀損などの法的な対応が必要なら弁護士に、個人への中傷なら法務局にも相談できます。弁護士でない業者に削除の交渉を任せるのは避けてください。
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